日本酒の酵母について




酵母とは、糖分をアルコールに変える働きをする微生物のことを指します。酵母は、稲わらや米粒、天井、桶、壁等、色々なところに存在しています。
酵母には、「家付酵母」「協会酵母」があり、もともとその酒蔵の中に存在していて、酛(もと)桶内で醪(もろみ)が造りだしていく糖に吸い寄せられる様に集まり、糖を栄養に増えてどんどんアルコールに変えていき、自然にお酒を造ってくれる酵母を「家付酵母」と言います。
蔵の中にいて自然にお酒を造ってくれるのなら、その蔵個性のお酒ができ、他に酵母を用意する必要がないのでは?と思いますが、実際は、家付酵母の中にも良いお酒を造るものと悪いお酒をつくるものがあるため、昔は「今年は良い酵母である様祈る」の、いわば神頼み的なところもあったそうです。

そこで、それではいけないと開発されたのが「協会酵母」となります。
酒造技術?バイオ技術?の進歩によって、良い酒を造った酒蔵の醪または酛から取り出した家付酵母の優等生だけを取り出し、「協会●号」として希望する蔵元さんに販売し、酒質の安定を図る事に成功しました。これが協会酵母と呼ばれる物です。
なお、協会酵母の協会とは、協会酵母を管理販売していらっしゃる日本醸造協会の事を指します。





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